#58 暮らしてわかった二宮の魅力

【福井尚子・高志】


こんにちは福井です。7月と8月のお食事会議には、二宮町と団地に興味を持っている方々も参加して下さいました。団地ツアーからそのままお食事会議に参加されて、ここに住む人たちの空気感も感じていただけたのではないでしょうか。

ブログを読んでくださっているとの声もいただき、とても嬉しかったです。これからも二宮町や二宮団地に関心のある方に参考になるような記事を、私たちの日常の暮らしから届けていけたらなと思います。


さてその時に参加者の方から「二宮に興味はあるけれどやはり都会から離れてしまうことに不安がある」というような声を聞きました。「福井さんは田舎暮らしに憧れがあったんですか?」とも。

「正直、田舎暮らしに全く憧れはありませんでした」

それだけは答えられたものの、あまりうまく言葉にできなかったので、今日は改めて、都会的な便利な暮らしを満喫していた私たちが感じる二宮町での暮らし、ここに1年住んで感じていることについて少しお話したいと思います。


田舎に憧れのない夫婦

まずそれぞれの背景からお話しすると、私尚子は東京隣接の埼玉県で育ち、渋谷と新宿のあたりで中学〜大学までを過ごしました。実家は最寄り駅から徒歩5分。家の目の前に複合商業施設がある至極便利な場所です。

夫の高志は横浜出身ですが、10歳の時に兵庫県の自然が豊かな場所へ引っ越しました。それからずっと「都会に戻りたいと思っていた」そうで、結婚前は浜松町で一人暮らしをしていました。


そんな私たちは、特段東京での生活に不満を持っていたわけでもありません(強いて言えば、近所の人とつながりがないことは残念に思っていましたが)。ここへ来る前は東京の中野に住んでいたので、中野の美味しいお店を開拓したり、新宿で買い物をしたりという暮らしをしていました。

自然の中で子育てがしたいから、と二宮に移住してくる方が多くいると聞くのですが、私は自分がほどほどに都市と郊外の間あたりで育ってきたので、あまりそういった憧れがないタイプです。大自然よりは、むしろ公園ぐらいがちょうどいい。

以前にも書いた通り二宮町に引っ越してきたのは、二宮町のコミュニティが面白そうということと二宮団地で DIY ができるからという2点でした。当時の私たちの働き方が、毎日東京に通わなくても良かったために引っ越してくることを決断できたわけですが、二宮の環境的な部分についてはあまり頭にありませんでした。


都会から離れてしまう?


そんなことを前提にして、先の質問にあった「都会から離れてしまうことへの不安はなかったのか」と考えてみます。結論からいうと、それも全くありませんでした。というのも、二宮から東京までは電車で1本で出ることができるので、そもそも「都会から離れる」という感覚はありません。

とはいえ、引っ越した当初の2018年の夏は、坂がきついスーパーまでの道のりや駅の遠さから、「便利でクーラーの効いたところに帰りたい」と思っていたのも事実です。(これは私が妊娠初期で体調が悪かった&酷暑ということも大いに影響していると思われます。ちなみにクーラーは夏の間に買いました。)

でも数ヶ月して涼しくなってきた頃から、ここでの暮らしの楽しみ方が少しずつわかってくるようになりました。


二宮の暮らしの楽しみとは


まず不安に思うのは買い物でしょうか。大抵の買い物はインターネットでできてしまいます。近所に24時間開いているスーパーもありますが、我が家は家の前まで配達してくれる生協にお世話になっています。家電など、どうしても現物を見たいものがあるときは、横浜や東京まで出る機会にチェックしています。

都会的な商業施設やチェーン店で買い物をする機会は減ったかもしれません。その代わりに、近所のなじみの肉屋さん魚屋さん、パン屋さん、個人でやっているお洋服屋さん、小さな雑貨屋さん、カフェなど、この土地にしかないような味のあるお店に出会う機会が増えました。


東京に住んでいる友達には会いづらくなってしまいましたが、その代わりファミリーで遊びにきてくれる友達もいます。一緒に大磯の砂浜に行ったり、吾妻山に登ったり。遊びにきてもらったついでにアクティビティも楽しんでもらえます。


東京での飲み会に出席する機会は減りましたが、お金と時間をかけても行きたい飲み会にだけ行くようになったので、それはそれでよかったと思っているのはここだけの話。

しかも二宮町に暮らす人との集まりが今は楽しくて仕方がありません。この町で出会うのは、建築家、デザイナー、大工、カメラマン、パン職人、農家...と手に職がある方が多くて、元々会社員だった私たち夫婦にとって、それも東京に暮らしていた頃にはなかった出会いです。飲み会になってもそれぞれが独自の感性と視点を持っているので、お話をするととても面白いです。


気軽にウィンドウショッピングはできなくなってしまいましたが、先月も紹介した鶏の解体そば打ちなど、この町にしかできないような体験がたくさんあります。


あとは自然。「公園で十分」と思っていて、自然に憧れがなかった私ですが、やはり家の窓から見える空の広さと山々の緑は、かけがえがありません。ここに帰ってくると心が落ち着きます。土と緑があるおかげで、コンクリートジャングルの東京から帰ってくると二宮は涼しく感じるものです。


都会から離れているからこそ

このように振り返って見ると最高としか言えないような二宮町での生活ですが、もちろん不便さを感じていないわけではありません。

やはり駅まで徒歩30分以上。バスも頻繁に来るわけではないので、どこへ行くにもそれなりに時間がかかります。連日東京へ行く必要があるときは、往復だけで疲れてしまうことも。

住む部屋にもよりますが、我が家は高台にあるので、坂がきついです。行きはよいよい帰りはこわい、とはこのこと。


でも実際に不満というのはそれぐらいのもの。


東京は規模が大きいし、交通の便も良くてどこへでも出やすいからこそ、自分が所在している町の範囲が見えづらいような気がします。でも二宮だと規模の小ささから、町のことが自分ごととして捉えやすいのです。

この町を思い切り楽しもう、さらには自分たちで楽しいものにしていこうと思えるのが、都会から離れた小さな町で暮らす良さのように感じます。

だから都会的なものが大好きで田舎暮らしに憧れがなかった私たち夫婦も、二宮町で思い切り楽しく暮らせています。


そんなわけで、もし何かしら二宮に惹かれるものがあるのであれば、飛び込んでくることをオススメします!

移住というほどの重さではなく、もっとふわっと引っ越して来られるような距離だし、大変になったらいつでも引っ越せる、それが賃貸の良さでもあります。(思い返せば、「大変になったら引っ越したらいいんだよ」というのは、私たちが入居を迷っていた当初、二宮移住の先輩にかけてもらった言葉。「東京遠くて大変なのみんなわかってるから、誰も責めたりしない」と笑いながら付け足してくれて心が軽くなりました。)


もしも二宮町や二宮団地が気になる方がいたら、ぜひ団地ツアーやお食事会議に遊びにきてくださいね!この町で待っています。


(我が家から徒歩15分。散歩の途中、坂を登ったら海と町が一望できる場所に出会いました。)

0コメント

  • 1000 / 1000

二宮団地