#48 私の家の古い家具

【岸田 壮史】

こんにちは、部屋のリノベーションを終えたのははるか前のこと・・住む前は、間取りはこうで、仕上げには何を使って、家具はこうしたものを・・・などと夢を膨らませながら考えるもの。いつもは設計士としてお客さんの夢の手助けをする立場でしたが、珍しくここに住むにあたっては設計士とクライアント(かっこよく言えば笑)両方の役割を担ってセルフリノベーションをしたのでした。色々夢は膨らむけどやっぱりぶつかるのはコストの問題。賃貸故にいずれはここを離れることも視野に入れながらのリノベーション。お金はかけたくない、と言っても既製のシステムキッチンを入れたりなどは、イカした家に住みたいクライアントとしてはプライドが許さない笑。ということで、築50年の団地にふさわしいリノベーションを考えたときに、ちょっと味のある古めかしいものもいいんじゃないかとの想いで、今の家のインテリアができたのでした。

ちょうど二宮団地に住むことが決まる直前に、私の奥さんの友人のご実家が解体されるとのことで、解体前にそのままだったら捨ててしまうであろう、茶箱や、茶箪笥を引き取りに行ったのでした。

そして茶箪笥の引き出しはキッチンや寝室収納に、茶箱はキャスターをつけてゴミ箱にと、新しく生まれ変わったのです。ビ○ォーアフター的に言えば「なんということでしょう!」的な感じです。

これを新しく建具屋さんに作ってもらえばおそらく10数万はかかってしまうし、既製品ではしっかりリノベの意味がない。コストと(場所にあった)デザインのバランスのとれた造りとなったのでした。

そしてテーブルなどの家具は、同じくまた奥さんの別の友達のご実家から(頂いてばかりです)テーブルと、ソファテーブルのサイズ感も団地にぴったりです。

二宮、大磯あたりで暮らしや仕事を始めてから気づいたのですが、知り合う方はその場所で取れるものやまだ使えるもの、古くて良いものを生活に取り込む方が本当に多い。この辺りはなんでも手に入るような場所でもなく、多少の不便を覚悟の上で(ちょっとした)田舎暮らしを楽しむ方が多いようです。そんな人達はもともと消費することよりも、残して使うことに美徳を感じているようで、それを生活の中に自然と取り込んでいます。

私もそんな方々と二宮で暮し刺激を受けるたびに、ちょっとずつライフスタイルをリノベーションしているのです!





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