#358 with Public|団地商店街
【鈴木純・愛】
4月22日に、神奈川県住宅供給公社にあるKosha33 1Fシェアラウンジで開催された「with Public ~Kosha33 talk session~」というイベントに行ってきました。
このイベントは「まちづくり、暮らしづくりにおける、イノベーター、パイオニア、有識者の方と【これからの暮らしを考える】を基本テーマとした対話の時間として神奈川県住宅供給公社と関内イノベーションイニシアティブが協働で不定期に開催するイベント」とのこと。今回は「団地の商店街が面白い!」というテーマで3名のトークゲストを迎えてのセッション。
会場はこちら、横浜の関内にある神奈川県住宅供給公社ビル。
受付を済ませて会場となるシェアラウンジをしばし見学。こういった造作物もぬかりなく用意されています。
ひさしぶりに会う公社の方もいて談笑していると、18:30の開演時には用意されていたイスがびっしりと埋まって大盛況。この日は昼間暑かったので僕はTシャツだったのですが、来場者のみなさんほとんどスーツでちょっと浮いていた気もしますが、そこは気にせず。いよいよトークセッションが始まります!
トークゲストのお話の前に、なぜこういうイベントを始めようと思ったのか、ということが森川さん、そして公社の鈴木さんから語られました。
つづいてトークゲストのご紹介。一人目は、横浜市旭区にある若葉台団地の商店街で新刊書店「BOOK STAND若葉台」を運営している三田修平さん。二人目は、東京都町田市にある山崎団地の名店街で駄菓子店「ぐりーんハウス」を運営している除村千春さん。そして三人目、二宮団地の再生事業にもプロデューサーとして携わっている原大祐さん。原さんは相武台団地と二宮団地、二つの事例での参加です。
トークゲストの紹介後、ゲストが一人ずつそれぞれのお仕事や団地商店街への関わり方を語る時間となりました。まずは若葉台団地の三田さん。渋谷の大型書店の店長を4年間つとめたのち独立、2012年3月から移動式本屋「BOOK TRUCK」を始めたそうです。幼少のころに車の中に本屋がある景色のワクワク感を思い出し、車での移動式本屋をやろうと思ったとのこと。
三田さんが運営している「BOOK STAND若葉台」は、三田さんがセレクトする本が並ぶのはもちろん、本を選んでいる時間も豊かにしたいということで、クラフトビールなどが飲めるドリンクスタンドもあるそうです。ビール飲みながら読みたい本を選ぶ、いいですねぇ。本はどこで買っても同じもの。けど本をきっかけにコミュニティが広がっていくような場所を作りたかった、というお話が印象的でした。
除村さんからは、団地の商店街で自分のやりたいことをやっていくことの楽しさ、一方でなかなかの難しさがあることも赤裸々に語られました。「夜8時なのに深夜2時くらいの雰囲気」というコメントには思わずそうそう、と共感。駄菓子屋と事務所が併設されているので最初は打ち合わせでちょっと恥ずかしくて使いづらかったけど、今は胸を張って人を呼べる場所になっているとのこと。スライドの最後を締めくくる「店づくりはまちづくり」という言葉、そうだなぁと納得です。
原さんからは、プロデューサーとして関わっている相武台団地と二宮団地の事例が紹介されました。ここにある樹がいい感じだからその周りにも芝生を敷いて…そしたら子どもが集まってきて…という相武台団地。商店街で面白い人を集める飲み会をやっていたら、またそこに面白い人が集まってきて…という二宮団地。場所を作ること、それと同じく人を集めることの大事さを落語家のような口ぶりで語る原さんの話に、会場のみなさんも引き込まれていました。
三人それぞれの話を聞いたところで、森川さんから来場者に対して「今日初めて会った人だとは思いますが、隣の人と感想などシェアしてみてください」という呼びかけで感想のシェアタイムが。僕は隣に座っていた公社の新入社員の方と感想をシェアしました。大学では街づくりを学んできたとのことで、ゲストのお話にとても刺激を受けている様子でした。
感想シェアタイムのあとは森川さんの進行で、これまでの話を振り返りながら団地商店街の現状や今後やっていきたいこと、また来場者へ事前に質問募集もしていたので、その質問も見ながらのトークセッション。
イベントの最後は、一人ずつまとめのトークタイム。三田さん、除村さんからは商店街で活動しているプレイヤーとして、どうやって人を集めればいいのか、という話。それをうけてプロデューサーとしての立場である原さんからは、これだけのキャリアがあってイケてる二人がやってうまくいかなければ誰がやってもうまくいかない、だからまずは「団地商店街イケてる!」ということをみなさんで周り人たちにどんどん伝えていきましょう、という話になりました。これを読んだみなさんもぜひ伝えてください「団地商店街イケてる!」と。
イベントの終わりは参加者交流会。駄菓子店の除村さんが駄菓子を持ってきてくれていました。ドリンクと駄菓子を両手に和気あいあいと交流が深まっている様子。面白く興味深い話が聞けたトークセッション。今後も不定期で開催されるとのことで、どんな内容になるのか楽しみです。それでは、また!
神奈川県住宅供給公社のYouTubeチャンネルで、イベント当日の動画を観ることができます。より詳しい様子を知りたい方はぜひこちらもご覧ください!
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