#327 映画「新地町の漁師たち」上映会

【鈴木純・愛】

大好きなパン屋さん、ブーランジェリーヤマシタ。パンや食事がおいしいのはもちろんのこと、食堂でときどき企画される絵や写真などの展示、定休日に行われるコンサートや上映会なども魅力のお店です。先日、山田徹監督によるドキュメンタリー映画「新地町の漁師たち」の上映会があり、参加してきました。

「新地町の漁師たち」という映画は、山田監督が東日本大震災直後から福島県新地町の漁師として生きる人々を撮り納めた、ドキュメンタリー映画です。上映情報などはFacebookのページにてアナウンスされていますので、ぜひご覧ください。

震災があったとき、我々は遠く離れた福岡に住んでいて、被災地に思いを巡らせられなかったことがずっと心に引っかかっていました。


この映画は震災後の、海と原発の問題に焦点があたっているのですが、海を生業にされている漁師たちの生々しいやり取りの記録を観て、ようやく少し自分のこととして捉えられるようになった気がしています。観てよかった。上映後には監督の山田さんから撮影にまつわるお話も聞くことができました。

映画を観たあとは、素敵な食事会もあり、そちらにも参加しました。映画に出演されていた漁師さんが新地町近海で獲った海の幸(最高の状態で食べられるように、ギリギリまでタイミングを見て手配してくれたそう!)を、二宮の名店「すぎ田」のご主人に調理していただく、という夢のようなコラボレーションの実現です。実は、食いしん坊の我が家は映画よりも先に食事会の内容にときめき、参加を決めたのでした。


「映画を観た直後で、どういう顔をして食べたり話したりすればいいんだろう…」という気持ちがありましたが、この盛り合わせの数々をみて一瞬で吹き飛びました。これはもう、めちゃめちゃうまそうだ!とテンション最高潮です。個人的にはヤマシタでビール飲めるの!?という喜びも。


 ここからはいただいたお魚のご紹介を。上が深海魚のメヒカリ。下はヒラメです。メヒカリは白身なんだけど脂もほどよくのっていて、これはうまい!ヒラメももちろんうまいのですが、さらにエンガワも添えてあって最高。


こちらはヤリイカ。ゲソは湯がいてあることでほっくり甘みがあって、めちゃめちゃうまい。もちろん身の部分もねっとり甘くて、イカ最高!となりました。福島のご飯にもりもり乗っけてほおばる贅沢。


こちらは、すぎ田のご主人の「醤油で薄く煮るとおいしそう」という言葉と共に調理されたというマダコ。身がシャクシャクでうまみがあって、なにより味の濃さにびっくりです。


お刺身のほかにも、山下さんが炊いてくれたおいしいご飯と、あら汁もふるまわれました。お米はヤマシタさんのお向かいにあるお米屋さん「原徳」で扱われている福島のお米、アラは新地町のお魚のもの、わかめは二宮の魚屋さんで扱われているもの。二宮と福島がつながっているようで、これまた染み入るおいしさでした。


宴もたけなわ…となりかけたところで山田監督が「あ!忘れてた!」と出してきてくれたのがこちら「浜福のタコシウマイ」です。新しい特産品を作ろうということで企画された商品で、食べてみるとタコと玉ねぎの甘みがよくあっていてこちらもおいしいものでした。

初めて会った方とおいしくて嬉しい気持ちを共有しながら食事を囲み、心がほぐれているところで映画についての感想を交わしたり、平和について話したり、考えたり、自分の暮らしについて話したり。食事会に参加されていた方は写真や映像のお仕事をされている方も多く、お話の内容もとても興味深くて参加できて本当によかったです。主催してくださった山下さん、ありがとうございました。また、監督の山田さんは新作映画を準備中とのことで、こちらもとても楽しみです。それでは、また!

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