#229 地域にひらかれたみんなの居場所「太郎の家」

【福井尚子・高志】


幼稚園や保育園などのコミュニティに所属する前の子育てって、行き場がなくて、親子だけで過ごさざるを得ないことが多いですよね。

大人と話せなくて、子どもとの生活に追われる毎日...正直、親子だけで過ごすのって、息がつまることもあります。

我が家では娘が1〜2歳の頃、近所の公園で過ごすことが多かったのを思い出します。

近くに住む、同じ年ぐらいの子どもを育ているママたちと友達になって、彼女たちに会うのがどれだけ楽しみだったか。子どもをみながら、友達とおしゃべりして。大人同士の会話がこんなに恋しくなるなんて、子どもが生まれる前は知りませんでした。


そんな未就園の子どもを抱えるママたちもホッとできるコミュニティや居場所が二宮町にはあります。

今日ご紹介するのは、太郎の家。

生涯学習センターラディアンから徒歩で5分ほどの二宮町二宮にある、一軒家です。

週に2度、手芸の日や、ママカフェとして場を開くほか、レンタルスペースとしても貸し出しています。

ママカフェではおいしいおやつとおしゃべりを楽しみながら、プロのマッサージやセラピー、ワークショップにワンコインから参加できます。何かアクティビティに参加してもよし、もちろんただおしゃべりしてても、ぼーっとしててもいい。親子でもひとりでもいい。そんな自由な居場所です。



私もママカフェの日にはひとりでお邪魔してアロマ香水づくりのワークショップに参加したり、娘と一緒に行っておやつを食べておしゃべりしたり。友達に偶然会って、そうこうしているうちに誰かが娘と遊んでいてくれることもありました。

(以前参加した、アロマ香水づくりのワークショップ)

(ヨガもできます。親子でダウンドッグ)


ちなみに「太郎の家」という名前は、「たろーちゃんちいってくるね」と友達の家に行くような感覚で気軽にきてほしいから名付けたとのこと。覚えやすくて、呼びやすいですよね!

身体に良いおやつと調味料、フェアトレードの商品、作家さんのグッズ、お野菜、などなど、「太郎の家のおかあさん」こと高橋孝世さんが二宮町で出会ったちょっと良いものも販売されています。

(商品が並ぶ、太郎の家の一角)


(本は太郎の家の中で読むことができるほか、貸し出しもされています)

ニコニコ笑顔でいつも迎えてくれる孝世さん。太郎の家でしたいのは「ひとりにしないこと」だと話します。

でもそれを「悩み相談所」のようにして開くのではなく、ちょっと悩みは置いておいて、誰かとお茶しておやつを食べる。なんだか来たら楽しいことがあったなーーそうして気楽になって、肩の力を抜いて帰ってもらえたら嬉しい、と考えているのだそう。


(風船で遊ぶ孝世さんと娘)


「ママカフェ」として場を開いているのは、子育て中のママたちが孤立しがちで、しわ寄せが行きやすいから。「ここに行ったら誰かに会える」太郎の家は、地域に開かれたみんなの居場所なのです。

(冬休みには、「こどもたち遊びにおいで〜」の「こどもオープンデー」も開かれました)

そんな太郎の家で、2月から子ども向けのアートと手仕事の活動も始まりました。

2月中は「ほっこりアトリエ」という名前で、シュタイナー教育の思想に触れてきたお母さんたちが、にじみ絵や手仕事をできる場としてプレオープンしていましたが、3月からは「アトリエ月よう日」として毎週月曜に開催されます。

実は私も「アトリエ月よう日」のメンバー。読み聞かせや、手遊び、そして大人向けのワークショップなどなどやってみたいね、ということを友達と持ち寄って参加させてもらうことになりました!

子どもも大人も持ち寄りつくる場。そんな挑戦ができるのも、太郎の家という場の懐の深さでしょう。


どこにも行き場がないよ、という小さなお子さんとお母さんも、一緒に遊べる場を探しているという幼稚園〜小学校のお母さんも。ぜひピンときたら、太郎の家、そして「アトリエ月よう日」に遊びにきてくださいね〜!

(孝世さんはお菓子作りも上手。ママカフェの日にはおいしい手づくりおやつに出会えることも)


太郎の家 Instagramアカウント:taro_3789

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